「裁判員制度に関する考察」
裁判員制度に賛成派の意見
専門家でない人の見方が反映される
裁判員は裁判官と対等に論議して被告人の有罪・無罪を判断する。
その中で、一般の人の意見があると事件の見方も変わるという意見や専門家の意見と国民の意見を足してより良い判決にすることできるという意見がある。
なぜ裁判員制度が必要か?
上記の点において裁判員制度は、専門知識を持たない一般人が専門家と対等な地位で発言することができる少し風変わりな制度なのである。
例えば、医療の現場で医師免許を持たない一般人が医師と同じ権限で手術することはまずありえない。誰も美容師免許のない人に髪を切ってほしいとは思わないだろう。
要するに、免許なしで裁判官と同じ仕事ができてしまうのは普通に考えておかしいのだ。
この点については、法律それ自体が「常識」に基づいてできている側面があるからだと私は考える。
法は最低限の道徳 ーゲオルク・イェリネック(1851-1911)
これはドイツの公法学者ゲオルク・イェリネックが『法、不法および刑罰の社会倫理的意義』で述べたものである。「法は道徳と質的に異なるものではなく、道徳の一部である」とする考え方である。
法は、物事について客観的な要素だけではなく、故意や過失のように主観的な要素も含めて多面的に評価するという性質の表れだろう。
まとめ
裁判員制度のメリットの一つに着目した上で、なぜそれがメリットとして広く認められているのかということについて考察してみた。ただし、これはあくまで一個人の考えに過ぎない。